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塗床とは、床下地であるコンクリートの上に仕上材を直接塗って仕上げた床のことを指します。イメージとしては床コンクリートの上にペンキを塗ったようなものですが、ペンキとは違って、さまざまな性能や効果のある仕上材を塗っているため、複数の層に分かれているという特徴があります。
また、一般的にはグリーンやグレーが選ばれることが多いのですが、色の種類も豊富に選べます。
施工方法も、元の床の状態や素材によって選択される方法が変わってくるため、かなり奥が深い工事であると言えるでしょう。
床仕上材として塗床を施す大きな目的は、「コンクリートを保護する」ことにあります。塗床には、見た目を良くする効果があることはもちろんですが、基本的に工場施設は高い耐久性が要求されるため、床を傷みから守ることが重要になります。
一概に傷みといっても、施設内で扱っているものや状況によってその状況はさまざまであり、フォークリフトの往来が激しい場合は摩耗性に対する耐久性が、厨房など熱湯を扱うような場所では耐水性や防滑性が高い床が求められます。
耐久性が強化され、比較的低コストで見た目も綺麗に仕上がるため、工場や厨房をはじめとしてさまざまな施設で塗床が施工されているのです。
塗床を行うメリットには、床の耐久性を上げることに加え、硬質な仕上がりにできたり、床のつなぎ目を無くしたり、床の色を変更できたりといったことが挙げられます。とはいえ、下地コンクリートを保護できるのが塗床の主要な働きであるということに変わりはなく、施設の状況や使用用途によって、床の耐久条件を変えられるところも塗床が持つメリットなのです。
薬品を扱う施設の床に車両の走行に強い床をあてがっても意味がありません。ニーズに合わせて必要な耐久性だけを無駄なく施工できる塗床は、コストを削減するという観点においても優れているのです。
塗床工事のデメリットを挙げるとすると、見た目があまりぱっとしないこと。決して見た目が悪いというわけではありませんが、フローリングの木の柔らかな質感や、カーペットが持つ高級感などには敵わないでしょう。これは、床仕上材を施す目的が、見た目よりも性能に重きを置いているため仕方がないことであり、数年後のことを考えると、カーペットやフローリングは劣化して美しさを損なうことが予想されます。
塗床を主に行う場所としては、工場や厨房、倉庫といった作業環境が挙げられます。そのような環境では、景観的な美しさよりも機能性を重視するべきであり、工事を行うにあたっても、施設の状況や使用用途を正しく理解し、ニーズに適う施工が重要になります。
大阪府で戸建てやマンションの床塗装をしたいと考えている方のために、長期間美しさと耐久性を保つ床塗装業者の選び方や厳選したおすすめの3社を紹介しています。